緋色の真相
これらの計画がコナンによって企てられていたこと、そして奴らが赤井の身柄を拘束するためにジョディたちを拘束しようとすること、
赤井の死に不審感を抱いたジョディが来葉峠に来ることもコナンは的中させていたという。
自分たちを追う車への狙撃を、「タイヤのエア漏れで車が揺れているのに無茶よ！」と止められるが、
「問題ない……規則的な振動なら……計算できる…」
見事にタイヤを撃ち抜き、後続の車を振り切ったが…赤井は「戻れ」とキャメルに指示。
「動ける車があるなら奴を追え‼」と凄む安室に、「この家の家主がスピーチをするから少々静かにしてもらえますか？」と沖矢。
「”緋色の捜査官”のモデルとなった彼…イケメンで礼儀正しくてクールでダンディーで…
モォ～～FBIに置いておくにはもったいないくら～～～い…と、妻は申しておりました」と話す優作。
「この状況では…」と留まっていた奴らの元に戻ってきた赤井たち。
「今あんたが持っている携帯と、さっき発砲したこの拳銃…交換してはくれまいか？」と提案をする。
安室「おい‼ どうした⁉ 状況は⁉ 応答しろ‼」
赤井「久しぶりだな…バーボン…いや、今は安室透君だったかな？」
安室「(…赤井…秀一…)」
赤井「君の連れの車をオシャカにしたお詫びに、ささやかな手土産を授けた…楠田陸道が自殺に使用した拳銃だ。
入手ルートを探れば、何かわかるかも知れん…ここは日本…そういうことは我々FBIより君らのほうが畑だろ？」
安室「…まさかお前、俺の正体を⁉」
赤井「組織にいた頃から疑ってはいたが…アダ名が”ゼロ”だとあのボウヤに漏らしたのは失敗だったな。
……降谷零君…
”ゼロ”とアダ名される名前は数少ない…調べやすかったよ…
恐らく、俺の身柄を奴らに引き渡し…大手柄を上げて組織の中心近くに食い込む算段だったようだが、これだけは言っておく…
目先のことに囚われて、狩るべき相手を見誤らないでいただきたい…
君は敵に回したくない男の1人なんでね…それと…
彼のことは今でも悪かったと思っている…
」そして赤井たちは去っていく。
安室もこれ以上の深追いは危険だと撤退を命じ、自らも「勘違いだったようで…」と工藤邸を出る。
赤井は安室たちのことを「立場は違うが本質は俺たちと同じ、奴らに噛み付こうとしている狼達」と称していた。
盗聴器がないことを確認し、ある部屋に入るとモニターの前で疲れ果てたコナンの姿が。
そう、沖矢は工藤優作の変装。基本はマスクに仕込まれた変声機で優作が話し、マスクを取れと言われたり答えにくい質問をされた場合
2度の咳払いを合図にスピーカーを通しコナンが話す。再度優作が話したくなったら1度の咳払いの合図をする事になっていた。
更に、マカデミー賞受賞会場にいた優作は、変装した有希子である事が判明した。
そして赤井は再び沖矢として工藤邸に戻ってきた。
ジョディたちには、有希子とコナンは遠い親戚であり、
赤井が住む予定だったアパートが火事で消失したため工藤邸に住むように提案したと説明。
ジェイムズもこの計画を知っていたことに対し、教えるつもりはなかったが水無怜奈に呼び出された際、
ジョディ達を呼び出そうとするジェイムズを止めたときに指先のコーティングに気づかれてしまったため事情を話していた。
ジョディ達に話さなかったのは敵を騙すからにはまず味方から騙す必要があったから。
現に、安室はジョディ達に探りを入れてきたため、生きている事を話していたらばれていたと話す。
また、安室にだけは事情を察してもらう為に少々危険な賭けに出たこと、
安室なら一人で会いにくると踏んでいたが、コナンの予想通り本物の仲間を連れて乗り込んでくるとは思っておらず、
「…俺に対する奴の恨みは思った以上に根深いようだ…」とも話した。
一方、安室はベルモットに、赤井が生きているのは勘違いだったと伝える。
安室がベルモットの秘密を握っていることをちらつかせ、「それ以上喋ると、フロントガラスに貴方の脳ミソぶちまけるわよ」と
拳銃を突き付けるが、安室の消息が絶たれた場合、ベルモットの秘密は組織にリークされる手筈になっており
ベルモットは安室に手出しできないよう。
これまでの計画は全て想定内の事だったが、唯一想定外だったのは
あの時、コナンに「…敵…だよね？…悪い奴らの」と聞かれた事だと心の中で振り返る。
ベルモットから勝手な行動は避けた方がいいとの忠告。組織内に鼠が入り込んできているとジンが問題視していた為だ。
その鼠とはイーサン本堂・赤井と、あと1人…公安から潜り込んでいて、名前を聞く前に殺された人物・スコッチ…
赤井がジョディとキャメルを工藤邸に呼び出したのは、今朝、水無怜奈からメールが届いたからだった。
内容はアルファベット3文字でRUM(ラム)…ボスの側近である大物が動き出すということを示唆していた…。
後日、ポアロで働く安室の元にやってきたコナン。しばし沈黙が流れるが…
コナン「ウソつき…」
安室「君に言われたくはないさ…」
と、お互い笑顔で向き合うのであった…。
